訪問日:2012年5月27日
瀬戸内海に浮かぶ大崎下島。 聞いたことのない島の名前だが、瀬戸内の島々を橋で結ぶ「しまなみ海道」「とびしま海道」を自転車で回った際に、この大崎下島を訪れた。
大崎下島は広島県の呉市に属し、この島の一画に御手洗(みたらい)と呼ばれる地域がある。 江戸時代から昭和30年頃まで、潮待ち・風待ちの港として賑わった港である。
この御手洗のある大崎下島に関しては、「とびしま海道」内にて他の見どころなども含めて紹介している。
https://x-polarstar.com/2016/02/14/tobishima-4/
昭和の初期に迷い込む
大崎下島の海岸線を走る道から一歩中に入ると、まるで江戸から昭和初期にかけての時代へタイムスリップしたような錯覚に陥る。 古い商家から大衆劇場、映画館 さらには洋館などが、細い路地に軒を並べている。 瀬戸内は潮流が速いため、北前船など沖合の島で汐待ちや風待ちをする必要があったそうだ。
この御手洗はその汐待ちの港として賑わい、100人以上の芸妓を抱える待合茶屋も置かれていたそうである。 しかし昭和に入り船舶機関の発達により風待ち・汐待ちが不要となり、御手洗の街も寂れていったそうである。
【港から見た御手洗地区】
港側から見ても、普通の漁師町程度にしか見えない。
しかし街中に一歩入ると、レトロな街並みが続く。
家々の玄関口にはすだれが掛けられ、花が活けられている。











