旅行日:2022年4月1日
前日夜からの冷たい雨は、朝9時頃にあがった。 相変わらずの曇り空で、空気は冷たい。 しかし天気予報によると、午後には陽が差すようなので、千葉の成田山新勝寺に行くことにした。
なぜ成田なのか? 今年はコロナの関係で初詣に行っていない。 その初詣と、3月末に迎えた誕生日のお祝いを兼ね、何か美味しいものを食べに行こうと妻と話していた。 そして桜の満開時期でもあるので、新勝寺の桜を見て、その後うなぎを・・・ ということになったのである。
電車道(成宗電気軌道跡)の桜並木
京成成田の駅から、成宗電気軌道跡に向かう。 築堤が築かれ、その上を電車が走っていたが、現在は「電車道」と呼ばれ、桜並木にもなっている。
桜並木の向こうに、第2トンネルが見えている。 トンネル内部はレンガ積みで、往時の姿を留めている。
新勝寺側のトンネル出口。 右に見える階段を上り、参道に向かう。
この成宗電気軌道跡の詳細に関しては、下記を参照願います。
新勝寺参道風景
成宗電気軌道跡から新勝寺の表参道へ出る。 表参道には情緒あふれる建物が並び、今でも江戸時代の面影を色濃く残している。 しかし残念なことに、いくつかの由緒ありげな建物は解体され、新たなビルが建築中であった。
店頭でうなぎを捌いて人気のある「川豊」。 いつも混んでいるが、今日はここでは食べない。
成田山新勝寺
2017年に写経で訪れて以来の成田山訪問である。 前回は写経だけではなく、座禅を組んで般若心経を唱えるなどの修行体験で、「自分は僧侶には向いていない・・・」と、改めて自覚したツアーであった。
そのため今回は、遅ればせながらの初詣と、のんびり観光だけのお気楽参拝である。
成田山総門
お寺には総門、山門、三門などと呼ばれる門があるが、その違いがよく判らない。 調べると、お寺の最も外側にある門を「総門」と呼ぶらしい。
仁王門
総門から中に入ると、正面に仁王門が立つ。 門の左右に仁王(金剛力士像)を安置し、寺に悪いものが入り込まないように護っている。 裏側には広目天と多聞天を安置している。
門の中央には大きな赤い提灯が吊るされ、「魚がし」と書かれている。 築地魚河岸から寄進されたそうである。
額 堂
信徒から奉納された絵馬や額が外壁に所狭しと飾られている。
歌舞伎の初代市川團十郎は、屋号を「成田屋」と称し、市川家代々は成田山を崇敬したという。 そして七代目市川團十郎が第一額堂を寄進したが、昭和40年(1965)に焼失。 現在の額堂は第二額堂だそうである。
光明堂
1701年に建立された旧本堂で、大日如来、不動明王、愛染明王が安置されている。 愛染明王のお陰で、恋愛成就の縁結びとして人気があるという。
下の写真にある額は、いづれも築地魚河岸からの奉納で、中央の剣を持つ額は、魚河岸が日本橋にあった頃に奉納されたものだそうだ。
成田山の庭
新勝寺大本堂から裏手に続く庭を歩いてみた。 広大な敷地を持っているそうで、今は桜の季節だが、秋には紅葉が綺麗だそうだ。
庭を巡って本堂に戻ると、ちょうど護摩祈祷が始まった。 せっかくなので参列し、心願成就を祈ってきた。
駿河屋でランチビールと”特上うな重”の贅沢三昧
護摩祈祷を終え、総門横にある老舗の「駿河屋」へ。 昼食時などは整理券が出されるが、今回は平日の13時半頃だったせいか、まったく待たずにすんなりと2階へ通された。
美味しい料理を食べる際、アルコールがないのは寂しい。 そのために車でなく、電車で来たのだが、まだ昼間なので軽くビールで我慢する。
頼んだのは肝吸い付きの”特上うな重”。 20分ほど待って運ばれてきた”うな重”。 期待に胸を膨らませてソロソロと蓋を開ける。 「オーマイガッ!」「ばんざ~い!」 思わず叫びたくなるような「うなぎ大盛り状態」である。
思わずヨダレが・・・ いただきます!!
秘伝といわれるタレをまとい、表面はしっかり焼き目、中はふんわりと焼きあがった肉厚絶品うなぎ。 料理だけでなく、接客も店内の雰囲気も良く、さすが”うなぎ激戦区”の中の1番店といわれるだけのものであった。
駅前のからくり時計
お腹もいっぱいになり、満足感に浸りながら帰途に就く。 JRの駅前に来た時、からくり時計が動き出した。 最初は祭囃子が動き、次に歌舞伎の人形がせりあがってきた。
目的であるうなぎを腹いっぱい食べ、大満足で帰途についた。 今回注文した「特上うな重」は、5280円と、ちょっとお高い。 しかしコロナで外食も減り、しばらく散財することも無かったので、少々贅沢ではあるが御馳走さまでした。