親子3代山合宿 法師温泉長寿館と三国山

法師温泉

旅行日 : 2018年8月17日~19日

孫5人を連れての第5回 親子3代山合宿。 今年は山らしい山に登らなかったが、8月17日、18日と越後湯沢近辺を歩き回り、現地解散で無事終了した。

しかし私たち夫婦はもう1泊してのんびり温泉に浸かろうと、群馬県側の法師温泉に予約を入れておいた。 翌日に谷川岳周辺のどこかで、孫抜きの静かな山旅でも楽しもうという魂胆である。
 
孫たちとの越後湯沢近辺でのトレッキングの様子はこちら ↓ ↓
https://x-polarstar.com/2018/08/25/20180817_yuzawa/

 

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山奥の一軒宿 法師温泉長寿館

法師温泉といえば、古くは川瀬巴水の版画や、往年の大スターである上原謙と高峰秀子の、旧国鉄時代のフルムーン旅行ポスターで有名である。

法師温泉

古びた佇まいの玄関

旅館の入口は、時代を遡ったような古い佇まいを見せている。

法師温泉

玄関に一歩入ると巨木をくり抜いた火鉢がドンと置かれ、上に神棚が祀られている。

法師温泉

脇の小部屋には囲炉裏に鉄瓶が吊るされ、囲炉裏端でお茶を飲むことができる。

法師温泉

古いレジスターも置かれていいる。 調べると大正6年(1917)頃の米国製である。

当時は車1台が買えるほど高価だったらしい。 この山奥の温泉宿が導入したことに驚くが、それ以上にここに売りつけた営業マンには脱帽する。

レジスター

「法隆殿」の部屋

部屋に行く途中から、入ってきた正面玄関の建物を望む。

法師温泉

部屋は「法隆殿」という建物で、8畳和室+掘ごたつのある4.5畳の部屋であった。

法師温泉

堀ごたつでの夕食

食事は部屋食だが、胡坐をかいて食べるより掘ごたつのほうが楽である。 掘ごたつに食事の用意をお願いしたが、天板が狭いので全部のせきれていない。

法師温泉

和洋折衷の法師乃湯

源泉は浴槽の石の下から湧いているそうだ。 アーチを描く洋風の窓が洒落ている。

法師温泉

全体が4つのブロックに分かれ、それぞれ温度が違っている。 しかしあまり熱くはないので、長時間浸かっていることができる。

他に露天風呂のある「玉城乃湯」にも入ったが、他の人が入浴中だったので写真は遠慮した。

 

夕食後に翌日どこの山に行くかを考えた。 しかし満腹の状態にアルコールも入っているので脳は働かない。 考えるのも面倒になったので、一番近くの三国山に手軽に登ることにして、夢の中へと陥って行った・・・

三国峠から三国山へ

一夜明けた朝、魚沼産コシヒカリと思える美味しいご飯を2杯も食べてしまった。 朝から腹が苦しくて動く気が失せたが、何とか重たい体を引きずって出発した。

法師温泉から三国峠に通じる山道もあるが、今回はズルして三国トンネル群馬側入口にある登山口まで車で行くことにした。

猿のお出迎え

三国トンネル手前の駐車場で登山靴の紐を締めていると、視界を犬が横切った。 「ンッ?」と思って目を上げると、犬ではなくて猿の群れであった。

山の斜面から次々と駐車場に現れ、17号を横切って山の中に入っていくが、私たち人間を見ても全く恐れる様子はなく、悠然と歩いていく。

三国峠の猿

三国峠登山口

国道17号の三国トンネル入り口から、三国峠に向かう登山道に入る。

三国峠登山口

三国峠への道

三国峠への道は、途中から旧三国街道と合流する。

旧三国街道は江戸と佐渡金山を結ぶ最短路で、佐渡の金が江戸の御金蔵に運ばれたり、長岡藩や新発田藩の参勤交代路など、五街道に次ぐ重要路であった。

三国峠

三国峠に到着

静かな山道を徐々に高度を上げると、やがて三国峠に到着。 上野(こうずけ)、信濃、越後の3カ国の国境であることが名の由来である。

三国峠

峠には三国権現が祀られている。 上州の赤城神社、信州の諏訪神社、越後の弥彦神社の三神を合祀している。 背後の山が三国山である。

三国峠

三国権現と道を挟んだ反対側の一段高い藪の中に、往時の街道を偲ばせる数体の石仏が並んでいた。

三国峠

三国山のお花畑

三国権現で一休みして、いよいよ三国山への登りである。 途中「お花畑」を通るが、8月の半ば過ぎなので花はすでに終わっていた。

途中で見かけたアキノキリンソウとオヤマリンドウ。 他にノコンギクやホツツジなどが咲き、ツルリンドウを一輪だけ見かけた。

アキノキリンソウオヤマリンドウ

木道と階段の連続

三国権現から先は傾斜も増し、木道と階段が連続する道を進む。

三国山

途中 平標山への道が左に分岐していく。 三国山への登りは右の階段道を進み、下りは少し遠回りして左の分岐の道から戻ってきた。

三国山

頂上直下のガレ場では、木道の損傷が激しい。

三国山

天まで続くかと思うような、直線の階段を登ると頂上も近い。

三国山

三国山山頂へ到着

長い階段を登り詰め、少し進むと標高1636mの三国山山頂である。 頂上には三等三角点や、「幸福の鐘」と名の付いた錆びた鐘が置かれている。

三国山

山頂からは法師温泉や苗場方面が望めるだけで、谷川岳から万太郎山、平標山へと続く稜線は樹林に遮られて見えなかった。

三国山

下山は頂上直下から平標山へと続く右の分岐に入り、途中で左に曲がってガレ場の下の道に戻った。 少し遠回りだが、単調な階段の下りを避けて、山らしい道を歩くことができる。

 
 
こうして今年の「家族との山合宿+α」の夏休みは終了した。

昨年9月に痛めた左足は未だに長時間歩くと痛くなるので、不安を抱えての山行であったが、登山靴で足首をカッチリ固定し、なおかつゆっくり登るので余り問題はなかった。

しかし下りは踏ん張りが効かず、またドシン!と踵に衝撃が加わると痛みが走るので、そぉ~っと左足を庇うようにしてソロリソロリと時間をかけて降りてきた。
 
以前に比べると、山に行く回数はめっきりと減ってしまった。 もう少し足を治して、来年は久し振りに北アルプスにでも行ったみたい。
 


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