いままで通院していた病院から紹介状をもらい、さっそく「がん研有明病院」へ予約の電話を入れた。 全国から患者が来ると聞いているので、すぐには無理だろうと思っていたが、意外と翌週に予約が取れるという。
すぐに予約をお願いし、紹介状を手に病院を訪れ初診を受けてきた。
分厚い紹介状
自宅近くで通っていた病院から紹介状を書いてもらった。 厚さ3㎝ほどある封筒を渡され、今までの検査資料も入っているようである。
紹介状の宛名の脇付として「御侍史」と書かれている。 これは「おんじし」と読み、「先生に直接手紙を出すのは失礼なので、秘書やお付きの方にお渡しする」という意味合いだそうだ。 普通の会社では使わない、医療の世界独特の慣習のようである。
初診受付
予約日の10時半に「新患受付」に来るようにと指示されていた。
予定の時刻に病院に行くと、朝の10時半という時間に関わらず、ロビーは人で一杯。 これは時間がかかりそうだと覚悟して新患受付に行ったが、幸いにもすぐに受け付けてくれた。
持参した紹介状を渡し、代わりに3ページほどあるアンケート用紙を渡される。 いろいろ記入して受付に戻すと、診察券ができあがり、更に携帯のような機器を渡された。
診察が近づくと、この機器が鳴って知らせてくれるという。 高速道路のサービスエリアにあるフードコートなどで、注文したメニューができたことを知らせる機器と似たようなものである。 確かにロビーなどで待っている人を見ると、この機器を首からぶら下げている人が多い。
新患受付で渡された書類を持って、次に2階にある泌尿器科の受付に行く。
あまり待たされずに診察室に呼ばれる
泌尿器科の受付を済ませ、呼び出しがあるまでロビーでしばらく待機である。
しかし15分もすると、首から下げていた機器がブルブルと震え、画面には「中待合室にお入りください」とのメッセージが表示された。
泌尿器科診察室前の中待合室で待つこと10分ほどで、次は「XX番診察室へお入りください」との呼び出しを受け、いよいよ診察室へ・・・
お尻の穴に指を・・・
まずはお医者さんにご挨拶。 持参した紹介状が広げられ、それに目を通しながら医者からいくつかの質問を受ける。 そして「ベッドに仰向けに寝て、パンツを膝まで下げてください」と言われる。
「えぇ~っ」と思いつつ、もぞもぞとパンツを下ろす。 「ちょっとお尻の穴に指を入れて調べます。 膝を抱えて下さい」と、言われるままの姿になる。
お尻の穴に「ぬるっ!」という感じで指が入れられ、あっという間に終わった。
どうも前立腺の硬さなどを見たようで、直腸内指診というそうだ。 自宅近くの病院に行き始めた時にも指を突っ込まれた。
手術か放射線治療か?
紹介状内には「手術を希望する」と書かれていたが、医者に手術と放射線治療のどちらが良いのかを聞いてみた。
放射線治療は手術後5年ほどで出血する場合があり、こうなると施しようがないそうだ。 75歳以上であれば手術後5年で80歳を超え、男の平均寿命に近くなることや、体力的なことを考えて、75歳以上であれば放射線治療、それ以下であれば手術を勧めるとのことであった。
ついでに尿漏れの度合いも聞いてみたが、こればかりはやってみないと判らないそうだ。
まぁ選択肢としては、手術なのだろう・・・
あっさりと手術の日程が決まる
覚悟を決めたら、いきなり「では手術の日程を決めましょう」と言われびっくり。 初診でいきなり手術日を決めるとは想定外である。
医者:「5月の連休明けでどうですか?」
私:「 えぇぇ~ぇ 心の準備が整いません」
私:「できれば8月にやりたいのですが・・・」
医者:「8月は遅すぎる。 では6月にやりましょう」
てな感じで、6月11日入院、12日手術と決まってしまった。
手術に向けた検査も終える
手術に向けた検査を、今日中に受けなさいということで、診察終了後に採血、採尿、レントゲン、心電図、肺機能検査をやらされた。
検査の待ち時間が長く、昼食を外に食べに行ったついでに周辺を少し回ってみたが、現役時代によくビックサイトを訪れたことが懐かしく思われた。
がん研有明病院
ゆりかもめ有明駅
臨海線 国際会議場駅
次回は4月11日。 麻酔科の医師からの説明があるそうだ。 また手術時は頭を下にして体を斜めに横たわるので、眼圧が上がってしまうそうだ。 したがって緑内障を患っていると問題があるので、次回までに眼科から緑内障ではないことを記した診断書を貰ってくるようにと指示された。
それにしても初診でいきなり手術日が決まるとは、急な展開に驚きである。
手術までまだ2カ月ほどあるので、その間に中山道などの旅行に行っておこう。