2020年の4月から5月末頃まで出された、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言。 外出を控え、自宅近辺をウロウロと散歩する日々が続いたが、その時に路傍に咲く雑草の花の名を調べてみた。
そして2021年春、またもや・・・ というか、3度目の緊急事態宣言である。 私が住む街は「蔓延防止措置」止まりであるが、いつ緊急事態宣言へと格上げされるかわからない。 旅行は勿論、都内に出掛けることを控える日々である。
そこで今年もカメラ片手に自宅近辺を歩き回り、雑草の花の豆知識を増やすことを行ってみた。
今年の春も 暇な季節となってしまった
昨年11月に中山道の馬籠宿から美濃の大井宿(恵那市)まで歩いた。 そして翌12月か年明けの1月に、冬枯れの十三峠を歩こうと思ったが、この冬は雪が多くて取りやめた。 次に桜か新緑の季節を狙ったが、新型コロナの拡大が続いてしまい、旅行は控えることにした。
中山道の十三峠は、人里離れた山の中を歩くので、新型コロナに感染する恐れは少ないと思う。 しかし私は高齢者の範疇に属しているので、無理して出かけて感染したら自業自得。 東京駅や名古屋、新幹線での移動を考えると躊躇してしまう。
昨年春に続き、今年の春も家で悶々と過ごす日々となってしまったが、今の状況を考えるとワクチンを接種してから旅行などに出かけるほうが良さそうだ。 しかしワクチン接種は、果たして予定通り進むのだろうか???
知っている雑草も撮ってみた
昨年春に何種類かの雑草の花の名を調べた。 今年も散歩しながら路傍で再会すると、「おっ!これは何々だ」と名前が判ると何となく嬉しい。 残念ながら忘れたものもあったが、昨年作成したページを見て思い出す。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 「2020年版 春の雑草」はこちら ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
今年は以前から知っていた雑草の花も写真に撮ってみた。
イヌフグリ なぜこのような名が付いたのか?
寒さが緩むと最初に咲き始めるイヌフグリ。 この花を見つけると、「春が来たな・・・」と思わせてくれる。
小さくて綺麗な花が一面に咲くと、夜空に輝く星のように見える。 さらによく見ると、2本の角 または怪獣カネゴンの目のように突き出した雄しべが可愛い。 好きな花の一つだが、実の形が犬のフグリに似ていることが名の由来だそうだ。
ヒメオドリコソウ 道端のありふれた雑草の代表格
道端や空き地など、どこでも見ることができる雑草で、後述のホトケノザと共に春の雑草の代表格である。 「姫踊り子草」と書くが、花の形が笠をかぶった踊り子の姿に見えるそうである。
ホトケノザと一緒に生えていることが多く、花の形や色も似ているので、「え~っと どっちだっけ?」と思うことがあるが、葉がシソの葉のような形をしているのがヒメオドリコソウである。
ホトケノザ 丸い座布団のような葉を持っている
上のヒメオドリコソウと一緒に生えることが多いホトケノザ。 これもどこでも見られる春の雑草の代表格である。
葉の形が丸く、仏さまが座る丸い蓮の花の台座のように見えることが名の由来。 それにしてもピンボケが酷い・・・
キランソウ 別名「地獄の釜の蓋」という凄い名を持つ
「金襴草」と書く。 薬草として様々な効能があるようで、「イシャイラズ(医者いらず)」とか「イシャゴロシ(医者殺し)」という名もあるそうだ。
それより凄い異名が「地獄の窯の蓋」である。 お彼岸の頃に、この草の茎や葉がべったりと地を覆う姿を誇張したとか、地獄に行く釜に蓋をするほどの効き目を持つ薬草ということから名付けられたようだ。
ブタナ 茎の長いタンポポと思ったら・・・
地面からヒョロヒョロと、30センチ以上の長さで伸びた茎に咲くタンポポ。 「こんなタンポポがあるんだ?」と思って調べたら、どうも「ブタナ」という名で、「タンポポモドキ」という別名を持つようである。
それにしても「ブタナ」とは、なんとも可哀そうな名である。 漢字で書くと「豚菜」で、まるで野菜炒めか何かの中華料理のように思える。
ハルジオン これは多分ハルジオンだろう
ハルジオンとヒメジョオンという花がある。 どちらも非常によく似ていて、ぱっと見では区別が難しいようだ。
ネットで調べると、いろいろ見分け方の説明が出ている。 ハルジオンのほうが4月~5月に咲き、すこし遅れて初夏頃から咲くのがヒメジョオン。 また花びらが細いのがハルジオンで、少し太い花びらを持つほうがヒメジョオンだという。
花びらの太さは比べようがないので、単純に4月に咲いていたので「ハルジオン」と決めてみた。
アカツメクサ 最近勢力を伸ばしてきた気がする
道端や公園に咲く、ピンク色でボンボリのような丸い形の花で「ムラサキツメクサ」とも呼ばれている。 シロツメクサと一緒に日本に持ち込まれたようだが、シロツメクサと比べると花も大きく、茎も立ちあがっている。
我家の周りの公園や、道路の中央分離帯の草地では、最近この花がだいぶ勢力を広げているような気がする。 しかしこの写真もピンボケだ・・・
ヘラオオバコ オオバコの仲間なのに背が高い
ヘラオオバコは、名の通りオオバコの仲間だそうだ。 オオバコは踏みつけに強い雑草で、人の入らない場所では、背丈の高い草が伸びて負けてしまうという。
このようなオオバコの仲間だが、ヘラオオバコは30センチ近くの茎の上に、小さなガマの穂のようなものを付け、下から上にむかって花を咲かせていく。 ちなみに踏みつけには弱いそうである。
クゲヌマラン 雑草とは思えない清楚な姿
花見川の河口沿いの公園に広がる松林の中で見つけた。 始めてみた花で、昨年は気付かなかったが、あまり雑草のようには見えない。
調べると「クゲヌマラン」というらしく、神奈川の「鵠沼」で発見されたそうだ。 綺麗な緑と白い花は、ランの仲間らしく清楚な雰囲気を持っている。
ユウゲショウ 色気ある名を持つマツヨイグサの仲間
正式には「アカバナユウゲショウ」らしく、漢字では「赤花夕化粧」と書く。 夕方に花が咲くとあるが、実際には昼間から咲いている。
綺麗なピンク色の花で、「夕化粧」と色っぽさを感じる花の名なので、「赤花」は余分である。
キュウリグサ ゴマ粒のような小さな花
写真では判らないが、直径わずか2~3mm程度の非常に小さな花である。 花が咲くということは、実を付けるのだろうか? 超ミニサイズのキュウリができるなら面白いが、葉を揉むとキュウリの匂いがすることが名の由来という。
クスダマツメクサ コメツブツメクサの親玉のような花
歩道脇の縁石沿いに咲いていた黄色い花。 小さなコメツブツメクサの親玉のような大きさの花である。 調べたらクスダマツメクサという名であった。 最近完成して入居が始まったタワマンの傍である。 建築資材に紛れて運び込まれて花咲いたのかもしれない。
今年の収穫はクゲヌマランだろう。 初めてみた花だが雑草という雰囲気はなく、近くに10本近く生えていただけである。 来年以降、徐々に増えてくると良いのだが・・・
またヘラオオバコの名が判ったのも良かった。 道路脇などで良く見かけるが、決して綺麗な花ではない。 「何だ? こいつは・・・」ってな感じで見ていた雑草だが、オオバコの仲間と知ったら「やっぱりな・・・」と思ってしまった。
5月の連休を過ぎると、そろそろ春の雑草シーズンも終わりだろう。 来年の春には、このようなことで時間を潰すことなく、あちこちと旅行などに出歩けるようになっていること祈ろう・・・