訪問日:2022年10月14日
2022年10月1日、世田谷にあった静嘉堂美術館が、丸の内に移転オープンした。 今までは田園都市線の二子玉川からバスという、千葉に住む私にとってアクセスの悪い場所にあった。 これが東京駅丸の内という、我家からは電車1本、快速で35分と便利な場所に来てくれた。
移転記念として「響きあう名宝 曜変・琳派のかがやき」展が開催されている。 もちろん国宝の「曜変天目」が目玉である。 静嘉堂の曜変天目は何度か見ているが、他にも名品が出展されるので、妻と二人で早速見にいくことにした。
タイトル画像は美術展のパンフレットより借用。 静嘉堂美術館が新たに入った明治生命ビルである。 皇居のお堀端に1934年に建てられ、ギリシャの宮殿を思わせる列柱が見事である。
まずは腹ごしらえ
我家の最寄り駅である海浜幕張から京葉線で東京駅へ。 美術館は14時の時間指定で入場予約をしてあるので、まずは昼食を・・・ ということで、お手軽に国際フォーラムのレストランで生姜焼き定食。
三菱一号館美術館
入場予約した時間まで余裕があったので、三菱一号館美術館前の中庭をぶらぶら。 ビルに囲まれているが、緑の多い都会のオアシス。 一号館美術館は休館であった。
静嘉堂@丸の内へ
予約した時間が迫ったので明治生命ビルへ。 お洒落な店が並ぶ丸の内仲通り側の入口からビルへ入る。
静嘉堂美術館入口。 外から見ると、美術館があるようには見えない。
特大の曜変天目が案内してくれる。
美術館のホワイエは撮影可能。 ホワイエの回りに、3部屋のギャラリーが設けられていた。
国宝の「曜変天目」、別名「稲葉天目」。 12~13世紀の中国・南宋時代のものといわれ、世界に3椀しかないものの1つである。 他の2椀も日本国内にある。 当然撮影禁止なので、静嘉堂パンフレットからの借用である。
「曜変天目」は独特な斑紋と、見る角度によって変化する光彩が特徴で、「器の中に宇宙が見える」とも言われる茶碗である。 見るたびに、思わず「おぉ~!」と、感嘆の声が上がってしまう。
他は大阪の藤田美術館と京都大徳寺龍光院が各1椀ずつ所蔵している。 大徳寺龍光院の曜変天目は、2019年に滋賀県甲賀市のミホミュージアムで公開されたので、わざわざ滋賀まで遠征して見にいった。
今回の静嘉堂美術館では、その他「油滴天目」や中国の青磁・白磁、尾形乾山の皿や、俵屋宗達の屏風、酒井抱一の絵など、そうそうたる名が連なっていた。 また刀剣では織田信長が滝川一益に与えた刀や、直江兼続の刀が展示されていた。 さすがに三菱である。
いずれにしても目の良い保養になる。 この近くににある出光美術館にも良く出かけるが、これからは静嘉堂の展示スケジュールも要チェックである。