GPSロガーをザックに忍ばせ、自転車や街道歩きを楽しんでいる。 そして取得したGPSログを利用して、上の画像のようにGoogleマップ上に軌跡を描いて公開していた。
先日公開済みのある地図を見たら、正しく表示されていないことに気が付いた。 「おかしいな?」と思い、中山道や日光街道を歩いた他のコース地図にアクセスしてみると、何とすべて表示されていないことが判明。
原因はGoogleMap側の仕様変更のようである。 さて、どうしよう・・・
エラーが表示されるGoogleマップ
GPSログで軌跡を描いたGoogleマップにアクセスすると、地図部分がグレーに反転し、「このページはGoogleマップが正しく読み込まれませんでした」といったメッセージが表示される。
表示されたメッセージをキーにネットを検索すると、原因と解決策を説明した記事がたくさんあることを知った。
原因はGoogleマップの仕様変更?
原因は「2018年6月11日以降、Google Maps API を使用する際には API キーの設定が必須になった」ということである。 仕様変更というより、料金体系が変更されたという方が正しいようである。
細かな説明や対処方法は、他のサイトにお任せすることにして、確かにこのようなメッセージが表示される地図が目につくようになってきた。
企業や店舗などの所在地をGoogleマップを利用して示しているサイトは、何らかの対応を迫られる訳で、影響は大きそうである。
フリーソフト「轍 Wadachi」の対応
私は「轍 Wadachi」というフリーソフトを利用している。 これはフリーにも関らず優れもので、Googleマップ上にGPSログからの軌跡描画や、写真のリンクなどが容易にできる。
「轍 Wadachi」の詳細はこちら → 轍 Wadachi ソフトウェア公式サイト
この「轍 Wadachi」のサイトを見ると、Googleマップの今回の変更に対処したバージョンが既にリリースされていた。
そして新しいバージョンではGoogleマップの利用を止め、無料のオープンストリートマップと、国土地理院の地図が採用されていた。
「轍 Wadachi」 新しいバージョンを試してみた
新バージョンの説明を見ると、旧バーションで作成した轍データファイル(.wdf)を再読み込みさせて出力するだけで移行できるという。
早速新バージョンをダウンロードし、とりあえず写真なしのGPSログだけで作成した軌跡を移行してみた。
「おぉ~! 一発で問題なし!」
新しい地図で描かれたGPSの軌跡
という訳で、移行した地図がこれである。
地図上の右上にあるアイコンをクリックすると地図の種類が表示され、航空写真を含めて表示する地図を切り替えられる。
次に地図を切り替え、どのような地図になるかを見てみよう。
オープンストリートマップ本家
「轍 Wadachi」のデフォルトは”オープンストリートマップ本家”である。
「轍 Wadachi」の出力設定の初期Mapタイプで、最初に表示する地図の種類を指定できる。
オープンストリートマップ日本
地図を縮小(縮尺を大きく)すると県道が赤く表示される。 そのため軌跡を赤線で表示した場合、県道表示に埋もれた感じで、あまり目立たないようである。
もちろん地図を拡大表示(縮尺を小さく)すれば、見やすくなる。
地理院地図(標準)
国道が赤で示されるので、赤で描いた軌跡が国道に見えてしまう。
地理院地図(淡色)
シンプルで見やすく、赤が使われていないので軌跡も目立って良い。
国土地理院なので、地図を拡大すると町名や地図記号なども表示される。
空中写真
空中からの写真だけで、地図上の目印などは表示されない。 拡大もGoogleマップほどではないが、あまり使うことはないと思うので良いだろう。
どの地図が見やすいか?
4種の地図タイプに切り替えられるが、一番見やすいと思われるものはどれだろうか? 個人的には「オープンストリートマップ本家」だと思う。 特に拡大した場合は見やすい気がする。
移行後の地図サンプルはこちら → サンプル地図
しかし地名やランドマークなどの情報が少なく、交差点名など文字も小さい。 また土地の起伏も良く判らないのが残念である。
しかし この「オープンストリートマップ」は「みんなの手」で作り上げていく地図なので、今後時間の経過とともに内容も充実してくるものと思う。
一応今回の変更への対応に目途が付いたので、今後は作成済みの地図を移行する作業をコツコツと実行していくことになる。 「轍 Wadachi」の作者に感謝!である。
それにしても、Googleマップは無料の優れたサービスと思っていたが、突然サービスを停止したり変更されるのは困る。 また元に戻してくれることを期待する・・・
【追記】
その後 Google MapのAPIキーの取得にチャレンジし、何とか取得に成功! 結局Google Mapを利用継続することになった。