リスボンの市内交通は、地下鉄、バス、列車、そして何よりトラムとも呼ばれる路面電車とケーブルカーがある。 特に路面電車とケーブルカーは、ポルトガルを代表する街の風景を提供している。 路面電車もケーブルカーも、1日乗り放題の「Viva Viagen」カードで乗れるので、何回も乗って楽しむことができる。
ケーブルカー
リスボンは「7つの丘の街」とも呼ばれ、低地と高台を結ぶ3本のケーブルカーが街中の急坂を上下している。 距離は短いが、歩いて登るには少々しんどい坂である。
ピカのケーブルカー
市内にある3つのケーブルカーの中で最も有名で、なおかつ最新のケーブルカーである。 といっても1892年開通であるが・・・ テージョ川を背景にのんびりと上下する黄色の車体は、リスボンを代表する風景である。 下の写真はテージョ川と反対方向の、下から上を見上げた写真である。
複線に見えるが、これは上り下りの車両が交差する中間部分である。
グロリア線
レスタウラドーレス広場からバイロ・アルトを繋ぐグロリア線で上ると、右手はサン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台、左に行けばサン・ロケ教会と便利な路線である。
ピカのケーブルカーは路面の傾斜に合わせた車体で、車内の床は階段状になっている。 しかしグロリア線の床は水平に作られているので、下の写真のように坂の上側と下側で車両の高さに大きな差ができている。 乗車口は坂の上側、つまり背の低いほうだけである。 このように車体を下側から見ると、いかに急坂を上下しているか良く判る。
ラヴラ線
グロリア線とリベルターデ大通りを挟んで、反対側の丘に上がるケーブルがラヴラ線である。 このケーブルの沿線には殆ど観光客は来ないので、リスボンの庶民的な街を楽しむことができる。
ラヴラ線の上駅には立派な駅舎がある。 この様な駅舎があったのは、他にピカのケーブルの下駅だけであった。 説明板によると、1884年に開通した、リスボンで一番古いケーブルカー。 開通当初はアプト式のような軌道と水力で動き、後にスチームから電気へと動力は変わったそうだ。
路 面 電 車
石畳の細い道をガタゴトと走る黄色い路面電車。 トラムと呼ぶ方が雰囲気は良いか? ケーブルカーとともにリスボンの顔であり、情緒満点の風景である。 テレビの旅行番組を見て、イワシ、ケーブルカーとともに是非乗ってみたいと思っていたものである。
坂道もガタゴトと上がっていく。
交通量の激しい道もなんのその・・・
28番の路線でグラサ方面に乗ると、驚くほどの細い道をすり抜けて進む・・・ リスボンの路面電車の真骨頂だ!
12番の路面電車はアルファマを1周する。
フィゲイラ広場が始発の15番はベレン方向へ向かう。 ベレンへ行く観光客が多いせいか、この路線は新型の複数車両で編成されている。 やはりこれでは情緒がない。