尾道 街歩き・坂歩き

尾道の景観

2012年5月24日(木)

早めに家を出たおかげで、尾道には午前中に到着した。 この日は尾道泊まりなので、午後はのんびり尾道観光である。

尾道といえば、坂道と猫のイメージがある。 細い坂道をゆっくり登るお年寄りや、宅急便や郵便局の人などの姿をテレビで見て、「風光明媚は良いが、ここに住むには大変そうだ」と思ったことがある。 また私は犬より猫派なので、坂道を登りながら、猫の姿を探してみることとした。

自転車を千光寺へのロープウェイ乗り場脇に停めて歩き出す。 「猫の細道」という道があることは知っていたが、適当な道を拾いながら天寧寺の三重塔を目指す。

尾道の細い坂道

尾道は「寺と映画と文学の街」とも呼ばれているそうである。 志賀直哉や林芙美子が居を構え、多くの映画がこの地をのロケ地としているようである。

瀬戸内の穏やかな陽だまりの中、古いお寺や細い坂道など、時間がゆったりと流れる感じがする街中を歩くと、人気の秘密が判るような気がする。 特に訪れた日は平日だったので観光客も少なく、尾道らしい雰囲気を味わうことができた。

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天寧寺・三重塔から千光寺へ

坂をのぼり始めると、途中から少し左に入った所に面白い建造物が! 天寧寺の渡り廊下で、庫裏から不老閣と呼ばれる貴賓室への通路だたそうである。

天寧寺の渡り廊下

やがて白い土塀に沿って石段がゆるやかに続く。 風情ある道である。

白塀が続く坂道

「梟の館」という名のカフェ入口(左側)。 お洒落で雰囲気のある店だが、初老の男が一人で入る勇気はなかった。

梟の館

やがて国の重要文化財で、海雲塔とも呼ばれる三重塔に到着。 1388年の建立当時は五重塔だったが、上層部が痛んだため三重塔に改築されたそうである。

三重塔

三重塔の裏手に回り込み、塔を上から見下ろす。 眼下に尾道市街と尾道水道を一望する、尾道を代表する風景である。

尾道市街を見下ろす

ロープウェイの終点である千光寺に到着。 川のような尾道水道や、対岸の向島を眺めることができる。

千光寺からの眺め

山の斜面につけられた細い坂道を登るが、下を見下ろすと黒い瓦屋根が多いことに気付く。 これが落ち着いた街並みを感じさせてくれるのであろう。

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尾道風景尾道風景尾道風景

尾道風景尾道風景

二階井戸

街中を歩く途中で、懐かしいものに出会うことができた。 井戸である。 一つは私が子供の頃に使ったことがある手押しポンプ。 今でも現役で使われている様である。もう一つはつるべ井戸。 さすがにこれは使ったことが無い。

説明文によると「二階井戸」と呼ばれるそうだ。 昔は斜面に建つ住宅は水の確保が難しく、下から水を担いで坂道を登る重労働を強いられていた。 これを解決する為、一階からでも二階からでも水が汲めるように工夫したものが二階井戸だそうである。

要するに井戸を二階建てにして、坂の上と下の家が、それぞれ井戸の一階部と二階部を利用する共同井戸である。

手押しポンプの井戸二階井戸

 


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