大三島 (1) 魚づくしの夜

来島海峡大橋

2012年5月25日(金)

多々良大橋を渡ると愛媛県側の大三島で、しまなみ海道の中で一番大きな島である。

この島には日本の総鎮守と讃えられる「大山祗(おおやまつみ)神社」がある。 国宝や重要文化財の指定を受けた武具・甲冑類の8割が、この神社に納められているそうだ。 このような神社が瀬戸内のどこかの島にあると聞いてはいたが、ここがその島であった。

この日はこの島で宿泊。 大山祗神社の見学は明朝として、予約した宿へペダルをこぐ足に力が入る。

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多々良大橋の鳴き龍

多々良大橋を渡る途中に、下の写真のような看板がある。 用意されている拍子木をたたくと音が反響する。

偶然の産物ではあろうが、広い空間の中、高くそびえた細い橋脚の柱で発生する反響音は、まさに日光の鳴き龍である。

多々良大橋の鳴き龍
鳴き龍の看板と拍子木(右)が用意されている

下手な動画であるが、多々良大橋の鳴き龍の雰囲気は伝わるかと思う。



不時着?したヘリコプター

鳴き龍には私以外誰もいなかったため、遠慮することなく拍子木や手を叩いて試した後、橋からの眺めをゆっくりと楽しみながら大三島に入る。

大三島に入ると、まず最初に大きなヘリコプターが出迎えてくれた。 海上自衛隊のHSS-2シーキングという対潜ヘリコプターのようである。 払下げか譲渡されたものだろうが、何故こんな所にあるのか良く判らなかった。

多々良大橋からの眺め
多々良大橋からの眺め
海自ヘリコプター
大三島側に鎮座するヘリコプター

ドンガバチョの島 ひょうたん島

多々良大橋から大三島を反時計回りに北上する。 右手に海を挟んで生口島を眺めながら走る。 やがて海上にぽっかりと浮かんだ小島が見えてくる。 あのNHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」で、波をちゃぷちゃぷ掻き分け、雲をすいすい追い抜いて流れゆく「ひょうたん島」のモデルだそうである。

この小さな「ひょうたん島」には、広島と愛媛の県境が走っている。 しかし無人島であり、ドンガバチョ大統領は残念ながらいないようである。

ひょうたん島
ひょうたん島の住民達は何処へ行ったのか?

380円の激安・超有名海鮮丼を食べ逃す

大三島のグルメ処といえば「大漁」であろう。 ネットはもちろん、しまなみ海道を紹介する雑誌にも必ず紹介されている超有名店。 何といってもボリューム満点の海鮮丼が380円だと!! うぅ~~ 2人前食べちゃおうか・・・

紹介記事などによると、昼飯時は長蛇の列。 今回店の前に着いたのは17時15分。 開店したばかりと思うが、列は見当たらない。 これはチャンスと思ったが、宿の夕飯が待っている。 泣く泣く後ろ髪引かれながら宿に向かう。

海鮮丼の「大漁」
喉から手が出るほど行きたかったが・・・

魚を食べたいとお願いした旅館「茶梅」

今回大三島で宿泊した宿は旅館「茶梅」。 明治初期の創業で、大三島で一番古い宿だそうだ。 決して豪華な内装でもなく、格式高いわけでもないが、新鮮な海の幸の料理を期待して予約を入れた。

予約時に「一人でも良いか?」と聞くと、「二人以上からお願いしています」との返事。 「ハイそうですか・・・」と、すぐに引き下がる訳にもいかないので、「自転車で行く、魚が食べたい 特にオコゼの唐揚げ」と頼み込んで予約を了承してもらう。

大三島の旅館「茶梅」
お世話になった旅館「茶梅」

茶梅に着くと、気さくな女将さんと仲居さんが出迎えてくれた。 そして部屋の風呂ではなく、近くにあるマレーグラッシアという日帰り温泉施設での入浴を勧められる。 親切に車で送り迎えしてくれ、更に入浴券もサービス。 マレーグラッシアは海を眺めながら海水風呂を楽しめる施設で、宿の狭い風呂より気持ち良く楽しめる。

豪快てんこ盛りの魚料理

さっぱりした気分で風呂から戻ると、いよいよ夕飯である。 一人での食事というのが寂しいが、そんなことには構っていられない。 野菜は嫌いだが、肉や魚は大好き。 こんな私が瀬戸内に来たのだから、新鮮な魚への期待はいやおうもなく高まる。

運ばれてくる料理を見てビックリ! 次から次と魚のオンパレード。 山ほどの魚がテーブルに並び、「ギョェ~ェ!! これ一人で食うんかい!!」と嬉しい悲鳴とよだれが溢れ出る。 うぅ~~ん、見ただけでげっぷが出る。

【 クリックすると拡大表示します 】
旅館「茶梅」の魚料理刺身の盛り合わせアイナメの煮つけ
オコゼの唐揚げ旅館「茶梅」の朝食メバルの味噌汁

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