半蔵門ミュージアム 運慶の大日如来坐像と対面

曼荼羅

訪問日:2019年1月20日

冬晴れの日曜日、東京・半蔵門にある「半蔵門ミュージアム」を訪れた。 目的は、運慶作といわれる「大日如来坐像」である。

昨年秋に東博で開催された「興福寺中金堂再建記念特別展・運慶」を見に行ったが、この特別展にも出展されていたようだ。 しかし残念ながら記憶が飛んでしまっている。

そこで再度ご尊顔を拝もうと出かけることにした。 何といってもタダだから・・・

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半蔵門ミュージアムとは

「半蔵門ミュージアム」とは、宗教法人「真如苑」が運営する美術館である。 2018年4月に開館したそうで、「真如苑」が所蔵する美術品の展示を行っている。

地下鉄半蔵門線の、半蔵門の駅に直結しているのでアクセスは非常に良い。

この美術館の目玉である「大日如来坐像」は、ニューヨークのオークションで14億で競り落としたと話題になった一品である。

熱海にある世界救世教の「MOA美術館」にしても、ブッたまげるほど立派である。 宗教法人って、そんなに儲かるのか??

入館は無記名、無料である

「半蔵門ミュージアム」の入館料は無料であるが、宗教法人が運営しているので、代わりに記名を求められたらいやだな・・・ と思っていた。

しかしそんな心配も杞憂に終わり、受付で「入館証」と記されたネームプレートを渡されただけであった。

無料のロッカーに荷物を預け、エレベータで地下1階の展示ホールへ移動する。

ガンダーラの浮彫りが並ぶ

地下1階の展示室に入ると、ブッダの出家や入滅の場面を刻んだ浮彫りが並ぶ。 2~3世紀頃の作と説明されていた。

運慶作と云われる「大日如来坐像」

この美術館の目玉である「大日如来坐像」 お金で考えてしまう浅ましさに恥じ入るが、「これが14億か!」というのが第一印象であった。

12世紀の鎌倉時代の作で、必ずしも運慶と確定してはいないそうである。 しかし胎内納入品(仏像の内部に収める物)などから、運慶の可能性が強いそうである。

下の写真は半蔵門ミュージアムのパンフレットから借用したものである。 背景が白なので、あまり神々しさは伝わってこない。

こちら写真は、小学館の雑誌「和楽」の公式サイトである「INTO JAPAN」より借用したものである。 厳かでありながら、同時に優雅で品のある顔立ちをしている。

「大日如来」とは宇宙の真理そのものを現し、真言密教では諸仏の中心に存在する仏だそうである。

高く結い上げた髪とふくよかな頬は、全体にのびやかな印象を受ける。 また「玉眼」と呼ばれる水晶がはめ込まれ目は、慈愛に満ちた光をたたえている。

日曜に見学に行ったが入館者は少なく、前から後ろから・・・ 東博でのごった返す特別展に比べ、心ゆくまで向き合うことができた。

不動明王坐像と その他展示品

もう一体「不動明王坐像」が展示されていた。 平安から鎌倉時代の作らしく、「豊臣家にゆかりの像」と説明されていた。

また 当ページのヘッダー部にある「曼荼羅」や、修験道の祖といわれる「役行者(えんのぎょうじゃ)」の絵巻なども展示されていた。

会場はさほど広くはないため、展示品も少ない。 まさにピンポイントで「大日如来坐像」だけを見るようで、あまり疲れることも無いので良かった。

2階や3階の施設

3階にはシアターがあり、「大日如来坐像と運慶 祈りと美・・・?」という様なタイトルの映像を上映していた。

20分弱の映像だが、座り心地の良い椅子に座るとたちまち睡魔に襲われ、気付いたら終わっていた・・・

また2階では「大日如来坐像」をはじめとする運慶仏の体内に納められた、五輪塔や心月輪(しんがちりん)呼ばれる球体のX線写真とともに、説明パネルが並んでいた。 なかなか興味深く勉強することができた。



この「大日如来坐像」は、現在は重要文化財に指定されている。 しかし調査が進めば、国宝に指定される可能性は強そうである。

たとえ14億という高額でも、このような美術品が海外に流出することを防いだ真如苑の功績は評価すべきと思う。

また入館料も無料という太っ腹も見せ、更に宗教法人にありがちな入信勧誘も一切ないので、安心して訪れることができる。

※小学館の雑誌「和楽」の公式サイト「INTO JAPAN」より借用した「大日如来坐像」の写真以外は、半蔵門ミュージアムのパンフレットより借用。


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