障子の張り替え 思わぬ失敗をする

障子の張り替え
我が家はマンション生活であるが、和室が一つある。 その和室には障子があるのだが、黄ばんできたので張り替えろと妻が言い出した。 上の写真は張り替え前の障子である。 これも数年前に自分で張り替えたものだが、私の目から見ると、充分に白くて美しい。 面倒なのでしばらく無視していたが、年の瀬も迫り、重たい腰を上げてみた。

 

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ホームセンターへ買い出しに

とにかく障子紙を買おうと、ホームセンターへ出かける。 年末で張り替える家も多いせいか、障子紙コーナーができていた。 一枚貼りタイプでUVカット機能があるという障子紙を選び、ついでに障子紙はがし剤、あく止め入りの糊を購入。

障子の張り替え

あく止め(灰汁止め)とは、障子の桟などの木部から出るアクやヤニ止め剤である。 しかし我が家は安マンション。 障子の桟はアルミでできているのである。 アクなど出ることはない。

古い障子紙を剥がして下準備

張り替え作業の第1ステップは、古い障子紙を剥がして、障子の桟をきれいに掃除することである。 これが一番面倒であるが、下地を整えることは重要である。

新聞紙を敷いて作業を行う

糊などが垂れても良いように新聞紙を敷き、障子を外してその上に寝かせて作業開始である。 それにしても畳が茶色い・・・

障子の張り替え

障子はがし剤で古い糊を溶かす

買ってきた障子はがし剤を桟の上から塗って、古い障子を剥がす準備を行う。 昔は水をかけて剥がしていたが、いまは便利なものができている。

障子の張り替え

5分ほどすると、糊が溶けて簡単に剥がせるようになる。 丁寧に剥がせば良いのだが、ストレス発散を兼ねて、適当にビリビリと破いてみる。

障子の張り替え

古い障子紙を剥がしたら、濡れた雑巾で桟の掃除を行い、下地を整える。 古い糊が残っていたら、ちょっと水を付けて拭き取ったりして完成である。

障子の張り替え

桟が濡れたまま新しい障子紙を張ると、シミができる場合があるので、良く拭いておくことをお勧めする。 それにしても、2枚の障子を剥がす作業だけで、腰が痛くなってしまった。

いよいよ新しい障子紙に張り替える

障子の桟がきれいになったら、いよいよ新しい障子紙へ張り替える作業である。 桟に糊を塗る作業が面倒であるが、我が家の障子は桟が少ないので助かる。

慎重に位置決めを行う

障子の上桟側の中央一カ所で、障子紙の仮止めを行う。 そのまま障子紙を伸ばし、曲がっていないかを確認したら、上桟側の左右も仮止めを行う。

障子の張り替え

仮止めした障子紙は、そっと巻き戻して障子の外側に置いておく。

糊付けと障子張

買ってきた障子糊で、桟に糊を塗る。 乾かないうちに、巻き戻しておいた障子紙を転がしながら広げて貼り付ける。

障子の張り替え

糊の容器先端にあるガイドを使って、桟に糊を塗っていくが、使い勝手は余り良くなかった。 糊刷毛を使って、一気に糊を塗った方が効率的なようである。

障子紙を広げたら、桟の上から軽く押さえてしっかりと貼り付ける。 特に外周は糊も多めにして、しっかりと押さえて貼っておくこと。

全く予期していなかった失敗に愕然とする

1枚目の障子を張り終え、糊が乾くまでの間に2枚目を張ろうと作業に入る。 そこで初めて発覚した失敗に愕然としてしまった。

えっ! 何で長さが足りないの?

障子2枚分の障子紙を買ってきて、失敗したら予備がないので慎重に・・・ と作業を進めてきた。 しかし2枚目の障子に用紙を広げてみたら、何と長さが足りないのである!

障子の張り替え
唖然! 買ってきた障子紙は、長さが3.6mである。 そして我が家の障子を計ったら、高さが1.9m。 何も考えずに、1枚目を適当な長さで貼ったつけが回ってきた。 泣く泣くもう一度ホームセンターへ車を走らせた。

この様な失敗を犯さないために、先に障子の高さを計っておくことをお勧めする。 また私が買ったような、2枚分が続いている紙ではなく、2枚に分かれている障子紙を選んだ方が良いと思われる。

とにかく2枚貼り終え、最終工程に

急いでホームセンターから戻り、2枚目の障子も何とか貼り終えた。 えらく無駄な時間を使ってしまったが、いよいよ最終段階である。

周囲の余分な紙を切り取り

カッターナイフと定規を使って、周囲にはみ出した部分をカットする。

障子の張り替え

カットを終えたら、障子紙に残った多少のたるみを取るため、霧吹きで障子全体に軽く霧を吹いて作業完了である。 水分か乾くとたるみも取れ、障子紙はパンパンにきれいに仕上がる。

完成した障子

作業前に撮った写真は外光、張り替え後の写真は室内灯の光と、条件が違うため単純に比較はできないが、まぁ白くはなったか・・・

障子の張り替え

 

子供の頃、父親が障子の張り替えを行うのを良く手伝った。 実家の障子の枚数は多かったし、桟ももっと細かく入っていた。 そして障子紙も1枚張りではなく、巻物のような紙で、何段にも分けて貼っていた。

この様に父親の障子張を見て育ってきたので、多少の知識は持っていた。 それに引き替え、私が子育てしていた頃に住んでいた家には、障子はなかった。 したがって息子達は、父親が障子を張りかえる姿を見ていないのである。 伝統の伝承は、この様に途切れていくのだろう。

もっとも、今はネット上に、障子の張り替え方が溢れ返っているので、あまり問題にはならないだろう。

 

それにしても疲れた1日だった。 早く寝よう・・・

 


 

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