静かな岡村島

とびしま海道

2012年5月27日(日)

今治からフェリーで約1時間20分で岡村島へ到着である。

フェリーを下船し、自販機でその日の飲み物など調達している間に、他のサイクリストたちは次々に走り出していく。 先を急ぐわけでもないのでのんびりと準備して、しまなみ海道に続く「とびしま海道 1泊2日の旅」の始まりである。

岡村港
岡村港に着いたフェリー
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島内唯一の観光地? 観音崎

とびしま海道の愛媛側の出発点である岡村島は小さな島である。 島を一周する道もあるが、特に見るような箇所は無さそうである。 ネットで調べると、島の南側にある観音崎が、瀬戸内海国立公園に指定されているので立ち寄ってみる。

常夜灯
立派な常夜灯が立つ観音崎

悲しい歴史があるようだ

岡村島の対岸にある大崎下島には、御手洗という地区がある。 この御手洗には数百人の遊女がいたが、中には海に身を投じる遊女もいたらしい。 そしてその遺体が岡村島に流れ着き、島民が手厚く葬った墓石群がこの観音崎にある。

また ちょっと変わったお地蔵さんなども安置されており、全体的に手入れが行き届いている感じの場所であった。

首なし地蔵

昔、子供たちがお地蔵様に石をぶつけ、頭がとれてしまい、「首なし地蔵」と呼ばれるようになったそうだ。 しかし平成14年に頭を修復し首は繋がり、修復と同時に「健康地蔵」と改名したそうだ。 せっかく首が繋がったのだから、「リストラ避け地蔵」とかのほうがよいかも(笑)

首なし地蔵
頭が復元され、名は「健康地蔵」に変わったそうだ

歯痛地蔵

京都広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像のように、立膝に頬杖ついているお地蔵さんがあった。 「歯痛地蔵」という珍しいお地蔵さんである。 拝むと歯痛が治るらしいが、痛そうに頬を押さえているお地蔵さんの姿が微笑ましい。

虫歯地蔵
虫歯で悩むお地蔵さん「歯痛地蔵」

一願地蔵

多くの願いことをせず、一つだけの願いを、真心こめて祈願すれば叶えてくれるお地蔵さん。 願いが叶えば、次の一つを願うそうだ。 この時にお願いしたことは、残念ながらいまだに成就していない。 真心が足りなかったか・・・

一願地蔵
願い事は一度に一つ! 「一願地蔵」

静かで風光明媚な岡村島

日曜日のせいか道路を走る車は少なく、自転車にとって大変快適に走れる島であった。 見晴らしの良いナガタニ展望台があるが、結構急坂らしいのでここはパス。

この岡村島の産業は漁業と柑橘類の栽培だそうだ。 行った時はミカンの収穫時期は過ぎていたことが残念であった。

観音崎からの眺め
観音崎から岡村港方向を望む
サンビーチ
白砂と碧い海がきれいなサンビーチ

大崎下島へホップ・ステップ・ジャンプ

観音崎から島の西岸を北上すると、小さな島に架かる橋がいくつか見えてくる。 岡村大橋、中の瀬戸大橋と平羅橋である。

岡村島と隣接する大崎下島の間には中之島と平羅島があり、岡村島からはこれらの島に架かる橋を渡って大崎下島と繋がる。 遥か昔の火山活動の結果なのであろうが、何故このような多島な地形になったのか不思議である。

大崎下島へ
遠くに橋がいくつか見えてくる
岡村大橋
愛媛と広島の県境がある岡村大橋
平羅橋
平羅橋を渡れば大崎下島である

夕飯のおかずを釣る人々

海岸沿いを走ると釣りをする人達が目につく。 何人かに釣果を見せてもらったが、アジやカサゴ、メバルなど、まさに魚屋で買う今晩の”おかず”である。

千葉の幕張に住む私は、海まで歩いて5分である。 シーバスやハゼ、カレイなどが釣れるが、東京湾の最奥部に近い幕張の海で釣れる魚を、食べるには少し躊躇する。 何といっても海の色が違い過ぎる。 瀬戸内に住む人たちが羨ましい。

アジにカサゴメバル

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